BLOG
移住者のリアルを蓄積し、データから「求められている情報」を見つける。

「おおいた移住手帖」ホームページ制作・Webメディア構築・コンテンツマーケティング支援
大分県への移住(U・I・Jターン)を検討する方に向けたWebメディア「おおいた移住手帖」。大分県のプロポーザル案件として採択され、モアモストではホームページ制作・Webメディア構築から、取材・記事制作、SEO対策、Instagramのクリエイティブ支援までを担当しました。
移住というのは、転職や結婚と並ぶ、人生の中でも大きな選択のひとつだと考えています。そして移住に伴い、仕事、住まい、子育て、地域との付き合い方など、何を大切にするかは人によって異なり、同じ地域でも「暮らしやすい」と感じる人もいれば、そうではない人もいます。
だからこそ必要なのは、大分県への移住を素敵な田舎暮らしとしてキラキラした側面だけを勧めることではなく、実際に暮らす人たちの多様な生活を伝え、検討する方自身が「自分に合うかどうか」を判断できる情報だと考えています。
そこに住まう人、地域コミュニティの存在や移住者への理解と、SEOやアクセス解析などのデジタルマーケティングを組み合わせながら、ただただ情報を発信するだけではなく、そこから移住検討者のニーズを捉え、次の企画へ生かしていくメディアを目指しました。
一人ひとり違う「移住のリアル」を、コンテンツとして蓄積する
移住を検討する理由も、不安に感じることも、人それぞれです。
田舎で子育てをしたい人。新しい土地で事業を始めたい人。自然の近くで暮らしたい人。地域の人とのつながりを求める人。逆に人との関わりに距離をおきたい人。一つの「大分移住」という言葉の中にも、さまざまな暮らし方があります。
そこで「おおいた移住手帖」では、特定の成功事例だけを紹介するのではなく、できる限り多様な立場の方に話を聞き、その人の仕事や家族構成、移住した理由、地域での暮らしを記事として蓄積していきました。わたしたちの関わった事業期間で、取材対象は220人を超えました。
地域のことをよく知るライターにも協力してもらいながら、行政から発信する一般的な移住情報だけでは見えにくい、その土地で暮らす人の言葉や日常を残していきました。
コンテンツを増やすことは、検索の入り口を増やすことでもある
わたしたちは、事業初年度から大分県18市町村ごとに6人ずつ、108人の移住の先輩をコーディネート、取材・ライティングを提案、そして遂行しました。
多様な移住者の暮らしを記事にした理由は、読み物として充実させるためだけではありません。
ひとりひとり異なる移住先、家族構成、仕事や暮らしぶり、そして失敗や不安、それら課題をどう捉え、誰を頼り解決したのか、という希望をコンテンツ化することで、それぞれの記事がさまざまな検索キーワードの受け皿になります。
「大分 移住」という、いわゆるSEO対策におけるビッグキーワードだけではなく、仕事、子育て、地域、人間関係、起業、住まいなど、より具体的な検索から記事に出会ってもらう。そうしてロングテールの検索流入を積み重ねながら、どの記事が読まれ、どんな言葉で検索されているのかを分析しました。
私たちがマーケティング企画をするときに大切にしているのは、勘や経験だけで判断しないことです。まず仮説を立て、実行する。そして数字を見て、次の企画に生かす。
コンテンツそのものを情報発信の手段にすると同時に、移住検討者のニーズを知るためのデータとしても活用していきました。
データから見えてきた、「成功談」だけではないニーズ
コンテンツを蓄積し、検索データを分析していく中で見えてきたことのひとつが、「移住の失敗」や、暮らし始めてから感じる困りごとに対する関心でした。
移住メディアでは、どうしても新しい暮らしの魅力や成功事例を中心に発信したくなります。しかし、実際に移住者の伴走をしていたわたしたちは、移住してきたがこんなはずではなかった、という悩みもたくさん耳にしていました。
しかし実際に移住を考えている人が知りたいのは、良いことだけではありません。
「自分がそこで暮らしたら、どんなことに困る可能性があるのか」。
そのリアルな情報を求めていることが、検索データから見えてきました。そこで私たちは、移住の失敗や困りごとについても記事の中で取り上げるようにしました。
ただし、失敗をネガティブな情報として発信することが目的ではありません。
たとえば、人間関係に疲れて、田舎で家庭菜園をしながらゆったりとひとりで過ごしたかったのに、町内会や消防団などその地域ならではのコミュニティに馴染めない…というようなギャップを感じる方にとってはそれを「失敗」と捉えるでしょう。一方で、その田舎の繋がりでは物々交換があったり、子どもの顔を覚えていてくれるので自然と大人の目が行き届いたり。
このように、地域の人との距離の近さを「田舎特有の過干渉」と感じる人もいれば、「人情味のある温かな関係」と感じる人もいます。同じ環境でも、それを心地よいと感じるかどうかは、その人の価値観によって変わります。
だからこそ、誰かにとっての「失敗」を地域の欠点として終わらせるのではなく、「どんな人ならこの地域の暮らしを楽しめるのか」が伝わる情報へと変換していきました。
良いところだけを見せるのでも、ネガティブな部分を強調するのでもない。リアルな情報を伝えたうえで、その人と地域との相性を考えてもらう。
移住後のミスマッチを減らすためにも、大切にしている考え方です。
一つの記事が、現地見学、そして移住のきっかけに
サイト運営を続ける中で、月間PVが数十万を超える時期もありました。ただ、このプロジェクトで私たちが特にうれしかったのは、アクセス数そのものではありません。
大分県豊後大野市の「ここのね」さんを取材した記事では、その記事を読んだご家族が実際に現地を見学し、それをきっかけに豊後大野市へ移住されたと伺いました。
一つの記事を読んで、そこに暮らす人や場所を知る。もっと知りたいと思い、実際に足を運ぶ。そして、自分たちの暮らしとして選ぶ。
コンテンツが単に「読まれた」で終わらず、人の行動につながった事例でした。私たちにとっては、PVという数字以上に、この一つの出来事が「おおいた移住手帖」で目指していたことを象徴する成果だったと感じています。
SNSでは、大分で暮らす人たちの日常を集める
Webサイトの記事制作とあわせて、Instagram(おおいた暮らし)での情報発信も支援しました。
限られた予算の中でも、大分で暮らす人たちの日常をできるだけ多く届けるため、ハッシュタグを活用したリポストキャンペーンなども実施しました。
行政や制作会社が用意したきれいな写真だけではなく、実際に地域で暮らす人たちの目線から見た大分を集めることで、Webサイトの記事とはまた違った形で、日常の魅力を伝えていきました。


コンテンツを作って終わりにせず、そこから次の企画を考える
「おおいた移住手帖」は、大分県の移住情報サイトの再編に伴い、現在は運営を終了しています。
ただ、このプロジェクトで得たものは、220本を超える記事やアクセス数だけではありません。
多様な人の暮らしをコンテンツとして蓄積すると、検索を通じてさまざまな人に情報が届く。検索データを分析すると、届ける側が想像していなかったニーズが見えてくる。そのニーズをもとに、次に必要な情報を考え、また発信する。
「つくって、届けて、数字を見て、また改善する」。
この考え方は、現在モアモストが取り組んでいる地域情報発信や採用広報、ホームページ制作、コンテンツマーケティングにもつながっています。
地域の魅力を私たちの感覚だけで決めるのではなく、届けたい人の行動やデータを見ながら、本当に必要とされる情報を考える。
これからもモアモストは、地域を知ることと、数字を見ること。その両方を大切にしながら、人と地域が出会うきっかけをつくっていきます。
本制作事例の対応領域
ホームページ制作
Webメディア企画・設計
Webサイト構築
コンテンツマーケティング設計
取材企画・ディレクション
記事制作・編集
SEO対策
アクセス解析・検索データ分析
Instagram運用・クリエイティブ支援
ハッシュタグキャンペーン企画
大分を拠点に、Web制作・システム開発・SNSマーケティング支援などを行う株式会社モアモストの編集チーム。 現場で得たノウハウや成功事例をもとに、ホームページ制作やWebマーケティングに役立つ情報を発信しています。 中小企業・行政・店舗支援の豊富な実績をもとに、「誰にでもわかりやすく、すぐに実践できる」記事づくりを心がけています。